Symptoms & Care

熱性けいれん 

特徴・症状

  • 発熱(主に38℃以上)の急激な上がり際に起こるけいれんです。

  • 子ども全体の約10人に1人(約10%)が経験する頻度の高い病気で、決して珍しいものではありません。

  • 一度経験したお子さんの3人に2人は一生に1回限りですが、3人に1人は再発します。そのため、前もって対処法を覚えておくことが安心につながります。

  • 【注意】 熱に伴って起こるけいれんには、熱性けいれん以外にも重大な脳の病気(髄膜炎や急性脳症など)が隠れている場合もあります。安易に自己判断せず、けいれんが起こった際は必ず医師に相談してください。

けいれんが起こったときの対処法

1. あわてない・あわてない

けいれんの多くは数分間(通常1~2分程度)で自然に止まります。命にかかわることはまずありませんので、まずは落ち着いて対応しましょう。

2. 安全の確保

  • 口の中に物を入れない: 「舌を噛むのではないか」と心配になりますが、自分で舌を噛み切って命にかかわるようなことはありません。指、おはし、スプーン、タオルなどを口の中へ絶対に入れないでください(窒息や口内のケガの原因になります)。

  • 体勢を整える: 平らで安全な場所に静かに横たえ、衣服の首元をゆるめます。万が一吐いたときに吐物が喉に詰まらないよう、顔(体)を横に向けて寝かせます。

3. けいれんの観察と記録

  • 可能であれば時計を見て、「何分間けいれんが続いているか」をはかってください。

  • 余裕があればスマホなどで動画を撮影するのも診察の大きな助けになります。

  • 観察するポイント:

  • 手足の動き(左右対称にガクガクしているか、左右非対称か)

  • 目の向き(黒目が上や左右に偏っていないか)

  • 顔色や唇の色(紫っぽくなっていないか)

  • 意識の状態(呼びかけに応じるか)

  • 止まったあとの観察: けいれんが止まったら、名前を呼んで反応するか、名前が言える年齢なら自分の名前を言えるか確認します。呼びかけに全く応じない場合は、目に見えないけいれんがまだ続いている可能性があります。

受診・連絡の目安

【大至急 119番(救急車)を呼ぶ目安】

けいれんが 5分間以上 続いて止まらないとき

【けいれんが止まったあとの対応】

けいれんが数分で止まったら、まずはかかりつけ医(主治医)へ電話で状況を連絡し指示を仰いでください。

  • 「すぐに救急車(または自家用車)で来てください」

  • 「あわてずに様子を見ながら受診してください」

  • 「しばらく自宅で様子を見て大丈夫です」 などの指示をお伝えします。

再発予防(予防薬)について

通常、数分で自然に止まる熱性けいれんであれば、何回か起こったとしても脳への障害を残すことはなく、予防薬を使う必要はありません。

ただし、以下の①または②の条件にあてはまる場合は、発熱時のけいれん予防薬を使用することがあります。

  1. 過去に 15分間以上 続く長めのけいれんを起こしたことがある場合

  2. 以下の項目のうち 2つ以上が当てはまるけいれんを2回以上 起こしている場合

  • 1回目のけいれんから24時間以内にくり返した

  • けいれんの動きが左右で異なっていた(非対称)

  • 言葉の発達などに気になるところがある

  • ご家族(両親やきょうだい)に熱性けいれんやてんかんの既往がある

  • 1歳未満で初めて起こった

  • 発熱から1時間未満で急速に起こった

  • 38℃未満のそれほど高くない熱で起こった

予防薬(ダイアップ®坐剤)の使い方

  • 薬: ジアゼパム(商品名:ダイアップ®坐剤)という抗けいれん薬を使用します。

  • 使うタイミング: 37.5~38.0℃を超える熱が出始めたとき、なるべく早く1回目を使用します。

  • 2回目の使用: 1回目を入れてから8時間経っても発熱が続いている場合、もう1回(2回目)を使用します。※それ以降は熱が続いていても追加で使う必要はありません。

  • いつまで続けるか: 最後にけいれんを起こしてからおよそ1~2年間、または4~5歳頃までは、熱が出るたびに予防投与を行います。

  • 使用上の注意点: 薬の副作用で強い眠気や体のふらつきが出ることがあります。転倒して頭をぶつけないよう、使用中はお子さんのそばで見守ってください。ふらつきが著しい場合は医師にご相談ください。

  • 解熱薬(坐薬)と一緒につかうとき:

  • 必ず「ダイアップ®坐薬」を先に使用し、30分以上あけてから解熱薬の坐薬を入れてください。(同時に使うとダイアップの吸収が邪魔されてしまいます)

  • ※「解熱薬の薬効果が切れて熱が再び上がるときにけいれんが起こりやすくなる」ということはありませんのでご安心ください。

熱性けいれんと予防接種(ワクチン)

熱性けいれんの既往があっても、通常通りワクチン接種を受けることができます。 ただし、予防接種後の発熱への対応や注意点について、あらかじめ主治医と確認しておくとより安心です。

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